めじるし。

右側の、ふたつめの星を朝までまっすぐ。

霧の向こうのダージリン その1

1日目 移動日

目次
  • スパイスジェット、スパイシーすぎる!
  • 空港で下痢止めを買う
  • 雲の上を過ぎてもまだ登る

スパイスジェット、スパイシーすぎる!

今回の旅ですが、デリー発現地ツアー(空港送迎車とガイド付き)を代理店から申し込んでみたんだけど、飛行機は別料金だったのです。
そこで、航空券も代理店でも頼めるけれど手数料がかかるし、選択肢が限定されていたので、オンラインで自分で予約しまーす、とタカをくくりました。
まあ、わりと思い立ったが吉日的な申込だったので、早割り的なメリットがあまりなかったのもあるんだけどね。

ステイシー・ジーは、代理店の担当者から提示された航空券の金額をみて、何でこんなに高いの?友達がデリーからバンコク行ってたけど国際線なのにもっと安かったよ?と文句を言っておりましたが、それはねえ、、、航空券は早く取ると安くなるものでしょ?私たちぎりぎりじゃないの、などとなだめつつ、インターネット経由で安いのを探して予約することに。

インド人の知り合いから聞いたというyatra.com(ちなみにヤートラとはヒンディー語で旅のことである。)というインド版エクスペディアみたいなサイトを教えられたけど、二人ともインドの銀行のクレジットカードを持っておらず。インドのオンライン決済だと日本のクレジットカードだとうまく行かないことも多いのです。。。

まずはヤートラでトライしてみたんだけど、案の定決済画面でエラーになる。。。
街中では普通に使えるのよ?日本のクレジットカード。
私のカードだとものによって途中でDNPのサイトに飛んで暗証番号とは別のパスワード入れるんだけど、そこがうまく通らない。
ちなみにパスワードはあっています。だって、日本の通販サイトをインドから利用するときには同じパスワードでうまくいくんだもの。
スペアでもう一枚VISAカードとしても使えるデビットカードを持っているんだけど、うまくいかないサイトではどっちもうまく行かないことがほとんど。。。

はー、案の定だよー。と思いつつ、対策を考えていると、いきなり知らない番号から電話がかかってきたではありませんか!?

「ハロー?」

と出てみると、ヤートラのカスタマーサポートかららしい。あなた今、決済失敗したでしょう、と。。。

確かにアカウント作るときに携帯番号入れたけど、こちらからかけずに向こうから把握されて電話が来るなんて初体験だ・・・(・・;)
さすが人手がありあまっているインド・・・。

確かに決済うまくいかなかったです・・・と言うと、まずブラウザをいったん閉じて、全部のタブとかウインドウをクリアしてからログインをしなおすように言われました。
ふむふむ。確かに一理ありそうだ。

言われたとおりにして、カスタマーサポートの画面から先ほどの予約番号を入れて、決済画面から再度チャレンジ。。。

期待して待ってみたんだけど・・・やっぱりうまくいかない。。。回線速度が遅いからタイムアウトするのかしら。。。

前々から、ほかのサイトでも疑問に思っていたんだけど、せっかくカスタマーサポートの人とつながっているので
「ねえ、これ日本のクレジットカードなんだけど、このサイトって、インドのカード限定なの?」
って聞いてみた。

「そんなことありません!」

と言うので、もう一回トライしてみたけれど、やっぱりダメ・・・。

今度もうまくいかないんだけど・・・、と状況を伝えると、結局「あなたの銀行に聞いてみてくれ・・・」といわれて電話を切られた。。。

サポートしてくれないカスタマーサポート。。。

あきらめて、ステイシー・ジーBad Newsだよー。。。と電話をすると、じゃあ、友達にクレジットカード貸してもらえるか聞いてみる・・・。との返事。私はその友達とは見ず知らずの他人なのになんだか申し訳ない。。。

出発する前から旅の先が思いやられます。

しばらく待つと、ステイシー・ジーの友達は今限度額がいっぱいになってるから来週まで待てば借りられる、と言っているとのこと。
そしたらまた航空券の値段変わりそうだよね~。

最後の手段として仕方ないから、手数料分は我慢するとして代理店に頼んでこの便の決済を代わりにしてもらうという便宜を図ってもらえないか交渉*1をしてみるか。。。と思案していると、ふと、航空券の予約ができるのはこのサイトだけではないことに思い当たり。 ヤートラで比較した値段から、航空会社のサイトへ直で行ったっていいわけだ。

これまでのオンライン決済ではインドのサイトでもうまくいくところといかないところがあったので、駄目元で、別のインド系旅行サイトMakeMyTripというやつでトライしてみたところ・・・いけた!!!


今度はGood Newsだよー!とステイシー・ジーに連絡して、安心していたのですが・・・。


私たちが予約したのはSpice jetというインドのLCCでした。
これまで、LCCではIndigoというところをよく利用していて、わりと周囲の評判もよかったんだけど、このSpice jetとやらは初体験でした。

旅のスケジュール的に、フライトの時間帯も考慮して選んだのに、10日前になって

Dear Spicejet customer: Your flight is prepond due to operational reasons...

などと言うSMSが届いたではありませんか!

出た!

プリポンド!インド人が開発した英語!!
ここではなんか受身系?でスペルが変わっているけれど、
postpone: 延期する、をもじって(?)prepone:前倒しにする(たぶん)という単語をインド人が開発したらしい・・・。

前に待ち合わせ相手からこの単語を含むSMSをもらって困惑し、電子辞書で英英・英和含めて横断検索しても掲載がなく、ぐぐったらインド英語だということが判明しました。。。
Do you use 'prepone' for the opposite of 'postpone'? - Language Polls - UsingEnglish.com
この辺でこの単語の是非をめぐって議論が交わされています・・・。

それはさておき。。。

またしてもBad News・・・。

この時点で、行きと帰りの両方のフライト時間が前倒しにされました。。。旅程が大幅にくるう~><と思いつつ、今から別の航空券を買い直す余裕もないので、とりあえず代理店に連絡して、現地の担当者に伝えておいて貰いました。

もー。。。
これだからLCCはー><
きっと、罠のようにお手ごろな値段と時間帯で客を集めておきながら、直前になって時間帯をずらしたりするんだ。。。
これは一種のトラップだよね。。。などと文句をいいつつ。


でも、かのエア・インディアでも出張者がよくひどい目にあっているのをみてはいるのですが。。。
何度もWe regret to inform・・・って度重なる遅延のお知らせが届いて、ほんとにリグレットしてるのか!?とか突っ込んだり、フライト三日前なのに「霧」が理由でフライトキャンセルのお知らせがきたりとか。。。(たぶん、3日前から霧が確定しているわけじゃなく、おそらく採算とれるだけの人数が集まらなかったとかそういう理由だと思われる。)

まあ、今回はキャンセルになっていないだけ、ましかもしれない。。。


そんなこんなで、運転手さんとか代理店とか各に調整をかけたのに・・・

あれは忘れもしない、前日の夜のこと・・・・。

またしてもスパイスジェットからSMSがきているではありませんか・・・。

胸騒ぎを抑えて、スマートフォンの画面を開くと・・・

そこには・・・

is delayed

の文字・・・。

なんなのー!?

当初の予定より1時間強の遅れ、いったん"プリポンド"されてからは3時間強の遅れです・・・。


やっぱり理由はOperational reasons。。。

どういうオペレーションしてるのよっ!しかも、いったん前倒しにしたくせに、直前になって遅延とか!遅れるなら前倒しになんてするなよー!!ぷんすか!!

怒りを抑えつつ、とりあえずステイシー・ジーに連絡。

彼女からは

Spice jet is awful!!

という返事がきました。。。

まあでも仕方ない。早朝に来てくれるようにお願いしていた運転手さんにも連絡し、空港の迎えの時間も変更してもらわなきゃと思うも、代理店はすでに営業終了していたので朝イチで見てもらえるようにメールをいれておきました。。。

いきなり、出だしから何度も躓きまくっているダージリン旅行。。。

はたして無事終えられるのでしょうか。。。

空港で下痢止めを買う

さてさて、出発当日。フライトが遅延になったので朝に弱い私には不幸中の幸い。
寝坊せずすんでほっとしつつ、待ち合わせ時間の1時間前には空港についたでしょうか。
ステイシー・ジーと落ち合い、私たちを振り回したスパイスジェットめ、、、と思いつつもチェックイン。
私は普段から荷物が多いので、預け荷物確定だったものの、ステイシー・ジーバックパックとショルダーバッグとキャビンサイズのスーツケースでした。
「それ、預ける?」と聞くと、「ほんとは預けたくない・・・だって昔ロストバゲージしてひどい目にあったから。」との答え。
あー。
私は初めての海外がインド出張という出不精なため、飛行機の経験値が低いけど、ヨーロッパとかアフリカとか遠くによく行く知り合いなどはみんなロストバゲージの経験があり、最低1日分の着替えは手荷物に入れておくべし、などと心得を教わったものです。。。

しかし、カウンターで重さを計ってみると10キロ超。手荷物は7kg以内のため重量オーバー。
窓口のお兄さんに「ほんとにだめ?」「絶対にロストバゲージしないって保証してくれる?サインしてくれる?」など、色々ムチャをいうステイシー・ジー。。。

「ステイシー・ジー、これ、直行便だから・・・。乗り換えないしたぶん大丈夫だよ・・・」

といいたかったんだけど、「直行便」がとっさに英語でわからなくて私の口から出たのは「Straight flight」それを聞いたお兄さんは苦笑いしながら「そうです、Direct flightです」といい直してくれました(^^;
「そうそう、ダイレクト!そう言いたかった!w」と取り繕いつつ、なんとか彼女をなだめて荷物をあずけました。
そして、ステイシー・ジーの勢いに圧倒されて持ち込み手荷物のセキュリティタグ(インド仕様。)をくれるのを忘れていたお兄さんに、「タグを下さるかしら?えーと、二人分4枚」と要求。

てんやわんやの末、チェックインを済ませ手荷物にそれぞれタグをつけたんだけど、どうやらインド国内線初体験のステイシー・ジーはタグのことを知らない様子。
「これ何なの?」
「これはインド独特の仕組みで、各バッグにこれがついてないと飛行機乗せてもらえないんだよ。保安検査のあと、日付のスタンプ押されるからなくさないようにね」
と、若干先輩風を吹かせつつ、保安検査場へ向かいました。

私なんぞ、日本でもあんまり飛行機乗ったことないのに、インドでは基本出張などは飛行機移動(だって新感線とかないし広いんだもん)なので、一時帰国時に日本で飛行機に乗ろうとしてこのタグがもらえず、不安になって係員のお姉さんに「持ち込み手荷物って何もつけなくていいんですか?」って思わず聞いちゃったくらいです。。。

ボディーチェックの係りのお姉さんは暇なのか、ややもするとインド在住外国人のヒンディー語スキルをチェックしてこようとするから、いつもハラハラする保安検査場も乗り越え、やっとほっとひといき。

LCC機内食は有料なので、飛行機に乗る前にスタバで軽く腹ごしらえしました。

しかし、前述のように折からの下痢に悩まされていた私は、ギリシャ風サラダラップ、という超軽食。
「それだけ?足りるの?」と言われつつ、実はお腹壊してて・・・飛行機でトイレ行きたくないし・・・。と言い訳しつつ、日本の薬飲んでたけど効かないから、インドの薬買おうかな?空港に確か薬局あったよね?と下痢止めを買いに行くことにしました。

毒素(?)を排出しきるまで、下痢止めは飲まずにビオフェルミンとか梅肉エキスとかでしのいでいたんだけれど、旅行とあっては背に腹はかえられず。
たぶん、インドの下痢止めは強力なはずだよね。。。

薬局で「下痢のお薬ありますか・・・?」
と旅行英会話の例文みたいな一文を繰り出して、出してもらったのがこのふたつ。

オレンジのほうが下痢止めで、一日2回、主に食後に飲む。(ちなみに箱とかはなくてこのようなシート単位で売ってくれます。)
筒状のケースに入ってるのがプロバイオティック(要するに、善玉菌的なバクテリアが入ってるやつ?ビオフェルミンと同類とみた)。
これは一日1カプセル。
両方飲んでくださいね、とのこと。

ふーむ。
薬の安いインドだけど、プロバイオティックな方は10粒しか入ってないのにけっこうお高めでした。

そして、よく体にいい食品とか栄養素のことを教えてくれる若干健康オタク入ってるステイシー・ジーはプロバイオティックなお薬をみると「あら、私もほしいわ!」と。
しかし、空港の小さな薬局のため「残念ながらこれが最後の一個です。」とのこと。
そしてかわりにもっとお高い別のプロバイオティックを出してきてくれましたが、値段を聞いて渋い顔をするステイシー・ジー
「でもこれには200万ものバクテリアが入ってるんですよ」と薬剤師さん。
結局、交渉の末、もう少し安いけど100万しかバクテリアが入っていないものをお買い上げしていました。

しかし、インドの下痢止め、本当に効き目が強力。。。
下痢の発症直後は10分に一回レベルでトイレと仲良くしてて、旅行前日はまだよくなっていたものの、何かを食べたらわりとそのあとすぐトイレに駆け込む羽目になっていたのがぴたっととまりました。
たぶん、原因をたつというよりも、腸の動きを止めるストッパとかの強力なやつだとは思うんだけど。
だからプロバイオティックも飲んで、腸の中からも改善をはかるんだな・・・。きっと。。。

その後も、お水を買おうとして、レジのPC*2が調子が悪くてレシートがなかなかでないのに絡んだ(?)り、スパイスジェットが予告された時刻よりもさらに遅延して文句を言ったり、なかなかに色々とあったんだけど、とりあえずなんとか、空の上へ・・・・。

雲の上を過ぎてもまだ登る

夏休みなので、バグドグラ(ダージリン最寄の空港)行きの飛行機には子どもたちもたくさん乗っていました。
飛行機が離陸すると、「わーい!すごーい!」と歓声があがり、拍手する子どもたちw
かわいい・・・!
私たちも便乗して拍手しておきました。
機長さんとか、聞いてたらうれしいだろうなw 聞こえてるのかわからないけど。

そして、ヒンディー語の文字を習いたての私たちは「非常口(ヒンディー語だと単に「外」)」とか、英・ヒン併記なライフジャケット装着説明書などを読んで練習に励みます。
けれども、表音文字なので読めるんだけど語彙にない単語は意味がわかりません(^^;

私たち3人がけの隣の席にも小学生くらいの女の子がいたんだけど、「英語喋れる?」と早速話しかけ、これどういう意味?と解説を求めるステイシー・ジー
しかしけっこうシャイな女の子だったので、あんまり相手にしてもらえませんでした(^^;

2時間ちょっとのフライトの終わりが近づき、バグドグラの上空から下を見下ろすと、デリーとは違って一面の緑・・・!
曇ってはいるけれど、目にうれしい景色です。

やっぱりインドは首都をこういうところに移転すべきだわー、などといいつつ、無事着陸。

空港に着くと、現地の担当者がお迎えに来てくれました。
チベット語でなにやらお経っぽい文字が織り込まれたシルクのスカーフ(?)をハワイのレイのようにかけてもらい、自己紹介。
ガイドはキショールさん、ドライバーはカルマさん。

ステイシー・ジーも私も見た目は東洋顔なので、とっさにどちらが日本人かわからなかったらしいけど、私が日本人ですというと「日本語しゃべれます」とのこと!
えー!すごい!!
旅行代理店のパンフレットには「英語ガイド」と書いてあったんだけど、日系の会社から予約したため、彼が手配されたらしい。
「じゃあ、通訳してよ」というステイシー・ジーに「でもたぶん私の英語より彼の英語の方が上手だよ・・・。」と。。。

確かに、キショールさんの方が文法とか正しい英語なんだけど、発音が若干違うのと、たぶん彼にとっては日本語しゃべる方が楽なようで、旅の間、ややこしいことは日本語で説明してくれて私が英語に通訳するという不思議なシチュエーションがときどき発生しました(^^;

聞けば、2005年から、現地に滞在していた日本人に日本語を習ったとのこと。もう日本語歴は10年か~。
ふだんあまり日本語を話すことのない生活をしている私は、最初は彼の語学力を測りかねて、ゆっくり変な片言の日本語で話しかけていたんだけど、日本語ガイド歴も長い彼の方はだいぶこなれた話し方でした。「ピンキリ!」とか妙に通な単語を知っていますw

デリーには日本語学校もあるし、ジャパンファンデーションとかでも日本語教室やってるし、大学に日本語学科もあるため、日本語話せるインド人もそれなりにいると思うんだけど、ヒマラヤのふもとで日本語を流暢に話せる人に出会うとは思わなかった・・・。

聞けば、去年インド政府の観光促進関係の催し物で、ダージリン代表として表彰されたとのこと。なにやら「地球の歩き方」にも載った事があるみたいです。残念ながら私が持っていた版には載っていなかったんだけれど(^^;

そんな有名人にお会いできて、光栄です・・・。

などといいつつ、空港のあるバグドグラから一路、ダージリンへ。

途中で茶畑が見え、「お茶だー!」というと「これはアッサムティーね」と。
「え?アッサムティーってアッサム州で取れるお茶のことじゃないんですか?」と聞くと、アッサムティーは茶葉が小さめで品種が違うとのこと。
エスベンガル州でとれても、アッサムティーなのね。。。まあ、ちょっと近いけど。


(バグドグラ付近のアッサムティー畑。これは帰りに撮った写真。帰りは晴れていました。)

空港からは本当ならば1時間半くらいでつくんだけど、数年前に地すべりがあったせいでメインロードが閉鎖されており、遠回りしないといけないので3時間はかかるとのこと。。。
雨の多い土地柄、地すべりが多いらしい。

そういえば、ダージリンはネパールとも国境を接しています。4月末にあった大きな地震の被害について尋ねると、今回の地震では特に大きな被害は出ていないとのことでした。
一応、出発前に代理店にも聞いたんだけど、現地の人の口から聞いてほっとしました。

現地事情を聞いたりしながら、だんだん山道に差し掛かると、交通標識らしき黄色い立て札にのマークが・・・(・・;)

一瞬過ぎて写真も撮れなかったけれど、「今、象のマークの標識あったんですけど、野生の象が出るんですか!?」と聞くと、「たまにねー」とのこと・・・。

うわー、野生の象が出るなんて!さすがインド!(人間に飼われている象はけっこうデリーでもみかけますが)
しかし、今回の旅の間には特に象さんに出会うことはありませんでした。

道々、牛とかヤギとか猿には出会ったけれど・・・。

あれは帰り道だったかもしれないけれど、ででーんと道の真ん中に座り込む牛さんをみて、カルマさんが笑いながら何か言うと、キショールさんが「交通警察がサボってるから、今あの牛がここの交通整理してるんだよ」と通訳してくれました・・・(^^;
そうね、スピード出しすぎはいけないものね・・・。

そんなこんなで、3時間のドライブ、途中で空模様が怪しくなり始めました。

そしてぽつぽつと雨模様の中、どんどん坂道を登り、道幅もぐっと狭くなります。

もはや雲なのか霧なのかわからない真っ白な景色の中、車幅ぎりぎりの曲がりくねった道からときどき下を覗き込むと、「ひぇっ!」と思わず声が出てしまうほどの断崖絶壁。。。

そんな断崖絶壁の山道なのに、ほとんどガードレールがついてない><

おそろしすぎる・・・!

しかし、還暦を過ぎたベテランドライバーのカルマさんはなれたものです。そんな山道もすいすい登り、時には対向車がきたとしても、運転手同士何か叫びあったりしながら難なくすれ違います。。。
絶対よそ者にはこんな道登れないわ。。。


(カルマさんがすいすい走るのと、怖すぎてまじまじ下をのぞけなかったのであまり怖い写真がとれてませんが(^^;)

私たちが、ヒンディー語学校で知り合ったことを話すと、車の中でキショールさんが色々と練習問題を出してくれました。

なかでも、一番今回の旅で活用度が高かったのは「バフット・パハリー・ラシュタ(すごい山道)」というもの。
バフット、はVeryに当たる単語で、パハリーはHilly、山の、ラシュタは道(学校で習ったときはラスタと聞こえたんだけど、キショールさんはラシュタと発音していた)。
この単語はシチュエーションもあいまって一生忘れないんじゃないかと思います(^^;

キショールさんの母語ネパール語で、ダージリンはウエスベンガル州なのでベンガル語も話すそうです。そして、英語日本語ヒンディー語
インドの人はわりとみなさんいくつかの言葉が話せる人が多いけど、脳みそはどうなっているのかしら・・・。といつも不思議に思います。

日本は海に囲まれた単一言語国家だから必然的にほかの言語に触れる機会は少ないけど、インドはそれにしてもいろんな言葉がありすぎる気がする・・・。
世界的にはどうなのかしら。。。

ステイシー・ジーミャンマー生まれで11歳のときにNYに家族で移住したそうで、ビルマ語と英語、そしてご両親の意向で昔家庭教師に中国語を習ったそうで、ちょっとだけ広東語とマンダリンがわかるのかな?
でも自分の名前の漢字を書いてくれたときもうろ覚えだったし、中国語には自信がないようで「何人か?」と聞かれるのはあまり好きではないようでした。

子どもの頃に移住したから大人になってからよりは英語を覚えるのは楽だったかもしれないけど、11歳といえば小学校高学年。それでも大変だっただろうなあと思います。

だから、私の発音と文法のめちゃくちゃな下手な英語も笑わずに聞いてくれるんだろうなあという気がします。


なんだか話がそれたけど。


途中トイレ休憩を挟みつつ、真っ白な霧の中延々と続くバフット・パハリー・ラシュタを乗り越えて宿についた頃はすっかり夕ご飯の時間になっておりました。

代理店のスケジュールでは、翌朝4:00頃出発して、タイガー・ヒルと呼ばれる小高い丘の上から日の出を見るというプランになっていたのですが、「この天気じゃなにも見えませんよ」というキショールさんの言葉ももっともだと思ったので、朝はゆっくりして8時半頃ホテルを出発することになりました。

それにしても、モンスーン季節風。転じてインドでは雨季のことも指す)は南からやってくるものと思っていたけれど、ダージリンでは定義が違うようで、だいたい6月から9月くらいまでが雨季らしい。
やっとケーララ州あたりからインドに上陸したモンスーン(日本で言うところの梅雨前線?)は、今年はデリーにはまだ到達しておらず(あと1ヶ月以上かかるらしい)、必然的にそれより北にあるダージリンでは雨季はまだ始まっていないんじゃないかと思っていたけれど、読みが甘かった。。。

これはすでに雨季の始まりの雨で、雨季の間はほとんど曇りか雨か霧とのこと。
美しいヒマラヤ山脈も霧の向こうに姿をかくしてしまっていました。。。
がっかりする私たちに、キショールさんはダージリンの天気と女の子の心と日本の秋の空は変わりやすい。予測はできません」とのこと。

気まぐれなダージリンの空が晴れ間を見せてくれることを祈りつつ、1日目はキショールさんとカルマさんとはお別れしました。

(2日目に続く・・・)

*1:インドはわりとその辺融通が利くんだけど、いかんせん私たちが利用していたのは日系の会社だったから難しかったかも?

*2:インドのレジは専用端末は少なくて、だいたいが普通のPCで、アクセスベースっぽいような画面のアプリケーションを使っている場合が多いです。