めじるし。

右側の、ふたつめの星を朝までまっすぐ。

0日目:インド出張プロローグ。旅の準備編

去る2012年12月4日~15日(16日帰国)まで、インドの首都デリーに出張にいってきました。
メインの目的は、政府刊行物や現地出版の学術資料の収集。そして裏ミッションは来年度末に赴任予定の機関へのご挨拶等・・・。

職場への報告書は、メインの目的に沿って、訪問した政府機関、書店・出版社、大学・研究機関・図書館というくくりに分けて簡潔に現地の資料事情を報告しましたが。。。

ここにはそれに書ききれなかったあれやこれやや、トラブルやハプニング(お腹壊して寝込んだり><)などを含め、写真や自由な感想を交えつつ書きたいなーと思い、どういう形式・項目立てにしようかしばらく悩んでいたのですが、やっぱり項目別にわけるのむずかしい!><というわけで、筆の向くまま気の向くまま、とりあえず時系列に沿って、旅日記風につづっていきたいと思います!

まず、ざっくりと旅の概観を示すために・・・
11日間の滞在での主な訪問先は以下のとおり。

【政府関係機関】

  • The Publications Division, the Ministry of Information and Broadcasting, Government of India
  • Kitab Mahal, Department of Publication of the Ministry of Urban Development, Government of India
  • Reserve Bank of India, New Delhi Office
  • Data Dissemination Unit, the office of The Registrar General & Census Commissioner, Ministry of Home Affairs, Government of India.


【書店・出版社】

  • Manohar Publishers & Distributors
  • Oxford University Press
  • Gyan Books Pvt. Ltd.
  • Bahri Sons Book Sellers & Publishers
  • Jain Book Depot
  • Prabhu Book Service
  • World Affairs


【研究機関・大学等、図書館関連機関】

  • Institute of Economic Growth
  • Ambedkar University, Delhi
  • India International Centre
  • Delhi University
  • National Social Science Documentation Centre, Indian Council of Social Science Research
  • Jawaharlal Nehru University
  • National Institute of Public Finance and Policy
  • Indian Statistical Institute, Delhi Centre

以上、19箇所。
初日と最終日はほぼ移動日だったし、土日もはさんでいるので、わりとせっせと働いたのではないかと(^^;
研究機関や大学図書館は、資料交換の交渉をした場合などを除くと、メインの目的である資料収集先ではないので、会議等のために訪問して、ちらっと中をのぞかせてもらったただけ、というところもあります。

訪問先、というのではないけれど、以前日本で開催された国際会議で面識のあったインドのライブラリアンの紹介で、現地の専門職ネットワーク(?)の会合にも3つほど参加させてもらいました。

  • DELNET-Developing Library Network
  • Society for Library Professionals
  • Satinder Kaur Ramdev Memorial Trust for Advancement of Librarianship (SATKAL)

2番目のは、会合に参加というとちょっと語弊があるというか・・・なんと、私がメインスピーカーでインドの政府情報についての研究計画をプレゼンして、コメントをもらうという会でした・・・><。

さて、以降、時系列に沿って、数回に分けて(日数分+2くらいになるかなぁ?)インド旅日記をお送りしたいと思います。


旅の準備編


インドには2007年9月に一度行ったことがあったのですが*1、そのときは一人ではなかったし、季節も違うし、5年前とは通貨のレートもぜんぜん変わっている!*2
というわけで、旅の備えも当然変わってくるわけです。。。

前回行ったのが9月だったのですごく暑い印象があったけれど、12月です。冬です。乾季です。
デリーはインドの中でも北に位置するので、冬は朝晩は案外冷えます。

今、デリーに赴任中の職場の同期&先輩カップルに日本から何か持ってきてほしいものありますか?って聞いたらユニクロのフリースを所望されました。
思ったよりも寒いのね。。。でも昼間は24度とか書いてあるし・・・。

そんなこんなで「地球の歩き方」のデリー/ニューデリーの天気&服装ナビなんかを眺めたり、現地在住経験のある人に聞いたりして気温の差に耐えうる服装を準備。


まあ、出張なのでスーツを2着(一着はジャケット1+パンツ&スカートで着回し可能の)と、あんまりカチッとし過ぎないしわにならない素材のジャケット+パンツ2着ずつとブラウスとカットソーと温度調節できるように薄手のカーディガンなどなど。
11日分と考えると少ないけど、服で荷物かさばるの嫌だったし、ホテルにランドリーサービスがあったので、洋服は2日に一回くらいクリーニングに出しました。インドはクリーニング代安い!*3
ホテルの布団が薄くて朝方寒い、といううわさも聞いたので普段ひざ掛けにしてる薄手のフリースブランケットも持っていってみたりしました。

あと、個人的経験から、除菌用ウェットティッシュ(ご飯食べる前に手を拭いたり何かと便利)と水に流せるポケットティッシュは必須。
バックパッカー向けの本にはトイレットペーパー持ち歩けって書いてあったりするけど、まあ外国人が泊まるホテルにはだいたい備え付けてあるし、出張者としてはそこまでは必要ないと思います。
でも、出先の研究機関なんかでお手洗い借りると、まれにトイレットペーパーがなくてホースつきの蛇口やバケツ+手桶という状況に遭遇する場合も。。。なので、ポケットティッシュは流せるやつがお勧めです(^^;
でも、5年前よりトイレ事情はかなり向上してた気がします!

お金は、ルピーは日本で両替できないので、米ドルと日本円で。
(ルピーも実は前回出張時に使い切らなかった分が少し手元にありました。ほんとは国外持ち出し禁止?)
ドルは手持ちが少しあったのでそれも持っていくことにして、日本円も現地で両替できるし、ホテル代はカードで前払いだし、主に日本円を持っていくことにしました。


しかし、インドは日本のビジネスホテルレベルのお手ごろ価格のホテルがあんまりない・・・><

前回の出張時には、引率wしてくれた研究者の方がとってくれた研究機関のゲストハウスに泊まったけど、今回はその研究機関にはいかないし、たぶんホテルではないので一見さんは予約が難しそうだったし、今回は自分でホテルをとってみることに。

現地に詳しい人に口コミで手ごろなホテルを教えてもらったけど、12月はインド旅行のハイ・シーズンらしく。宿泊費のレートも普段よりやや高め。
そして、10連泊以上になると週末がどこかふさがってたりして、お勧めしてもらったホテルはとれませんでした><


三ツ星ホテルとかの有名どころは出張の経費だと大幅に足が出るし、バックパッカー向けの一晩1000円しないようなところはなんかセキュリティとか怖い(資料収集の旅なので経費をわりと多めに携行します。)し、お風呂お湯でなかったりしそうだし><

2,3日の出張なら数千円足が出てもまあ安全と快適にはかえられない・・・と思うけど、10日間以上泊まるとなると日数かけたら数万円単位で響いてくるわけで。。。

そんなこんなで、ネットで必死に探しつつ、デリーの北側に行く予定が多かったので、ニューデリー駅よりやや西側にあるカロルバーグの日本人女性が口コミ情報を書いていたホテルに決めました。

土地勘がないので、宿の場所から目的地まで車でどれくらいかかるのか、とか現地経験のある人にお伺いをたててみたら、「カロルバーグってバックパッカーとかがよく泊まるところだよ・・・?」と言われ、やや不安が募りました・・・。
確かに、「地球の歩き方」の冊子みてても、ここでだまされた話とかが載っていたりする・・・。

でも、主な目的地がデリーの北側だったんですもの。。。
そして高級ホテルは私のようなペーペーには財政的にきつかったんですもの。。。
デリー郊外(というか隣のハリヤナ州)のグルガオンとか、南側の方が外国人向けでわりとお手ごろ価格の宿があるのかもしれませんが。。。
あと、現地慣れしてる人である程度長期滞在するならサービスト・アパートメント(日本のウィークリーマンションみたいな家具付き・お掃除等のサービス付きの宿)なんかでもいいのかもしれない。

まあ、結果的に、確かにホテル周辺はザ・インド!って感じの雰囲気だったけど、ホテル自体は白人の旅行者なんかもよく泊まっていて清潔なところで一安心でした。。。

あとの旅支度はおよその海外行きと同様で、パスポートとお財布とクレジットカードや常備薬などがあればなんとかなります。

まあ、壊れて困る電化製品があるなら変圧器が必要かもしれないけど、携帯やデジカメの充電器系のアダプターは大体100V~240Vとか幅を持たせてある(?)のでその表示を確認してOKなら変圧器は不要ですが、コンセントの差込口の形が違うので、プラグの変換機はあったほうがいいです。*4


5年前に行ったときにもお世話になったけど、やっぱり旅のお供は地球の歩き方

D28 地球の歩き方 インド 2012~2013

D28 地球の歩き方 インド 2012~2013


インドのは新しい版が出ていたので新たに買いました。
でも、インドって広いし観光スポットいっぱいあるし、分厚くて重いのが難点。
そして、けっこうバックパッカー向きの情報が多く、出張者としてはちょっと方向性の違いを感じる部分もあり。
なんか、インドにつきものの、おなか壊して寝込んだ話とかぼられた話とか騙された話とか、身を守るために知っておいた方がいいだろうと思うけど、ずっと読んでると疑心暗鬼になったり、無駄に不安になったりします。

もうちょっと楽しい気分になりたい場合&女子にはこちらもおすすめします!

5 地球の歩き方 aruco インド (地球の歩き方aruco)

5 地球の歩き方 aruco インド (地球の歩き方aruco)


薄くて持ち歩きやすいし、地球の歩き方ほど詳細じゃないけど地図もデリーのメトロマップとかもついてるし。(結局、編集は地球の歩き方編集室」なのですが(^^; 情報には信頼がおけます)

女の子向けなので、おいしそうな食べ物やおしゃれなショップ、かわいい雑貨、アーユルヴェーダコスメの情報などなど、気分があがるような写真付きで情報がコンパクトにまとまっていて便利です☆

一応私はどっちも持って行って、行き先によって、日中持ち歩くのは主にarucoの方にしてました。
(だって地球の歩き方は重いんだもの。。。)


荷造りについてはこんなところですが・・・


インドに入るには「ビザ」が必要です。

なんだかインドの場合はこの手続きがとっても大変なようでして・・・。
(インド以外で唯一行ったことのある外国のインドネシアも、ビザが必要なことは必要だったけど、審査などまったくなく、現地に着いてから空港の窓口でパスポートを見せてお金を払うだけのほぼ形式的なものでした。)

前回の出張時には観光用のビザで行ったのですが、年々基準が厳しくなり、観光ビザの場合はその後2ヶ月間の間に再入国できない等、新しいルールができたりしたので、インド出張の場合は必ずビジネスビザをとるように、と、うちの職場内でお達しがでています。。。

一応、航空券の手配とインド大使館へのビザ申請手続きは、出張の場合は代行してくれるのですが・・・。*5
一ヶ月以上前に手続きを始めたのに、ビザを受け取ったのは出発日前日の夜。。。 
ほんとに出国できるのか、気が気じゃありませんでしたよ~~><。


インド人のライブラリアンや本屋さんにもいっぱいアポも取ったし、会議でプレゼンまでする約束したのにいけなかったらどうしようかと><。


まず、ビジネスビザの取得には、現地にある機関からの招聘状と、所属機関からの推薦状が必要です。

幸いにも、うちの親組織はインドにオフィスを持っているので、招聘状はそちらから発行してもらいました。
しかし、エライヒトの直筆サイン入りじゃないといけないので、自分で文案を作成して公式文書の決裁をとりつつ、現地にEメールで文案を送ってから、日本にサイン入りのオリジナルが届くまで10日くらいかかりました。
推薦状の方も自分で文案を作って印刷して、館長にサインを入れてもらったのですが、これが手続きにひっかかりまして><


重要なのは内容とサインだろうと思って、再生紙に白黒プリンタで印刷して提出したら、レターヘッドがカラーじゃない!とか難癖をつけられ。。。

英文レターなのに、公印押してこいと大使館から差し戻しをくらいました><
形式も重要なのね。。。

通常、うちでは(他でも?)英文レターには印鑑は押さないんですけれども。。。
図書館のレターヘッドはカラー印刷すればブルーなんですけど、カラーで出し直しますか??とか言ってみたものの、先方の要求は公印だったのでとりあえず公印を押して白黒のまま再提出しました。。。

それが、出発1週間前くらいだったかなぁ?
私が必要書類とか出したのは1ヶ月前だったのに、今まだそんな段階なの!?><と若干(大いに?)焦り始めました。。。
“インド ビザ” とかで検索すると、苦労話がいっぱいヒットします>< ついったーなんかでは間に合わない!みたいな悲鳴もいっぱいみかけて、いよいよ不安は高まるばかりです。。。

でもいかんせん、私が気をもんだところでどうにかできる問題でもなく。。。
祈りながら待つくらいしかできません(^^;


そんな話を出発の前の週にあった東京での研究会やインド資料関係での京都出張でしてみたら、みなさんビザには苦労されているそうで。。。


うちは、現地にオフィスがあるから招聘状もとりやすいけど、そうじゃない場合、なんとかして観光ビザとかで毎年のように調査に行っていたりすると、審査の段階で突っ込まれたりするみたいです・・・。

あとは、インドのビザには「会議ビザ」っていう種類もあり。
国際会議に出るにもそれ用のビザが必要だそうで、審査に時間がかかりすぎて間に合わなかったので、観光用のアライバルビザ*6で、学会だけどスーツとかじゃなくラフな格好で行って観光客を装ってなんとかするつもりです・・・なんていうお話を聞いたりも。
関東だと申請先が東京の大使館だけど、関西だと大阪の領事館で、東京と大阪でもまた審査の厳しさ等いろいろと状況が違うみたいです。。。

でも、毎年のようにインドに出張に行ってるうちの職場の人に聞いたら、「でも、だいたい前日の夜にはなんとかしてもらってくるから大丈夫!」って励まされ。。。
実際、その言葉通り、出発前日の夜にやっとビザが出たわけですが・・・。


受け取って、確認のためにパスポートのそのページを開いてみたら、写真がついてない・・・!最近写真入りビザになったって聞いたのに!
じゃあ私が提出した証明写真はどうなったの!?と、疑問を抱いて、たずねてみたところ、写真入りビザのほうが印刷に時間がかかるらしく、時間短縮のために在庫がある限り交渉して昔のタイプのビザを発行してもらったそうです。。。使わなかった証明写真は返却してもらいました。。。
写真入だったら間に合わなかったってことか。。。。

しかし、ビザの有効期間をみたら3年間有効
3年!? レターにはちゃんと訪問期間11日間の日程も書いたのに・・・?
(私は手続きはじめてでよくわかってなかったので実際の訪問期間しか書いてなかったけど、ほんとは期限もどれくらいのを出してほしいか言うのかも?)


という話をあとで前述のインド関係者にしてみたら、日ごろの行いがよかったんじゃない?ってw インド渡航歴が1回しかなかったのもよかったのではないかとのことでした(^^;

まあ、3年有効のビザを持っていても、次の訪問時にはもう赴任して住むことになるわけなので、今度はリサーチビザを取らなくてはいけないわけですが。。。

こんなところで、準備編は終了。次回以降いよいよインドへ!*7

*1:人生初の海外がインド出張でした・・・

*2:ルピーの価値が半分くらいになってました。。。

*3:靴下・下着類は手洗いしました・・・だって10日分もためたくないし・・・

*4:あんまりよくないのかもしれないけど、私は変換プラグさした後に無印の短いマルチタップつけて複数の充電器つないだりしてます(^^;

*5:赴任するときのリサーチビザは自分でやらなきゃいけないみたい・・・不安。

*6:到着してから申請するタイプ。でもそこで許可でなかったら入国できないわけで・・・普通は日本でビザ取得してから行くと思います。

*7:途中で違うネタ入るかもしれないけど